とある夏の夕方。
母が、保育園へ4歳になったばかりの娘を迎えに行くと、
「今日、こんなの描いた~!あげる~!」
と、その日にクレヨンで描いた絵を何枚かプレゼントしてくれた。
母 「これ、な~に?」
娘 「ドラえも~ん!」
おでこからヒゲの生えている斬新なドラえもん。
母 「上手に描けたね~!」
娘 「うん!」
自信満々の娘である。
パラパラめくると、最近娘の中で流行っている手形の絵が何枚か。
母 「また、手描いたの?」
娘 「てへっ そ~うだよ~」
自分の手を置いて、なぞって描いているらしい。
我が家には、この手の絵が何枚もあるのだ。
母 「じゃあ 帰って、このドラえもん飾ろうか~!」
娘 「うん いいよ~!」
こんな会話をしながら、自転車に乗って、夏の夕日の町を、気分良く帰っていく。
母 「到着~!はい、降りて~!」
と娘を自転車から降ろし、自転車にカギを掛ける。
目の前にある郵便箱に何か入っているのに気付き、取り出してみると
母 「むむむっ!」
先程見たものが出てきたぞっ!
こんなチラシが入っていた。
こんな偶然もあるもんだ。
おしまい